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2015.06.24

アドルフに告ぐ(長文)

またまた思い出し観劇日記。
6月10日(水)夜KAATで「アドルフに告ぐ」を見ました。
手塚治虫の原作を今回初舞台化。私は漫画は未見。それからKAATも初。
二年前の雨の日に、ホタルイカって迷言が出た神奈川県民ホールと最寄り駅が同じで、その時以来だったんだけど、駅着いたら色々思い出しちゃいました(笑)
寄り道終了。
KAAT、良いホールでした!
見やすいし、音の響きもよい!


ただ、やはり遠い。。。
19時開演で、余裕で間に合うと思ってチケット買ってしまったら、、、
上演時間3時間(休憩含む)!
つまり終わったら22時!
家着いたの24時近く!


めっちゃ疲れた。。。
…でしたが。

非常に満足度高い舞台でした。
心と同時に頭もフル回転されられ、これが今の日本で上演されたのが奇跡だなぁとも思い。
これから地方公演が始まるからいろんな人にぜひ見てほしいなと思い、ぎりぎりアップしてみます。
物語の中心になるのは3人のアドルフ。
一人目は、アドルフ・カウフマン(成河)
神戸に住んでいる日本人とドイツ人のハーフ。父はナチ党員だが、ユダヤ人の親友もいる少年。
二人目は、アドルフ・カミル(松下洸平)
カウフマンの親友、ユダヤ人のパン屋の息子。神戸在住。
三人目は、アドルフ・ヒットラー(高橋洋)
言わずと知れたヒットラー。この物語では、彼はユダヤの血を引くとされており、それが記された文書の存在が、多くの人の人生を狂わせていく。
やむを得ない形でドイツに行ったカウフマンだったが、教育を受け、次第に「立派なナチ党員」となり、ユダヤ人狩りに優秀な成績を収めていくようになる。だが一方、ユダヤ人の女性に恋し、彼女を亡命させる手助けもする。
文字で書いていくと、整合性が取れていないことだけど、舞台上で見せられると説得力がある。
こうやって、人は変わって(変えさせられて)いくのだと。
そして、切羽詰まった状況で、こうも身勝手な存在になりえるのだと。
ドイツ人は優秀な人種であるから、ユダヤ人を導く必要がある
テレビで前に見た満州国のドキュメントで、日本が満州でやっていたことと同じだと思ったらぞっとした。
これは、第二次世界大戦中の、遠い国の物語ではない。
そう思った。
怖いことだけ先に書いてしまったけど、舞台はとても美しかった。
美しく。。。その美しさは恐ろしさにも繋がるんだけど。
人が生きていく強さ、希望も描かれていて、頭がぐるぐるになりながらも本当に満足して劇場を後にしました。
他にも印象に残ったことを箇条書きに。
狂言回し的な役割を持った峠草平(鶴見信吾)
彼の落ち着いた演技と、信念の強さが良かった。最初、別の時間軸の人かと思ったのは原作では彼の過去がもっと描かれてるのかも?
カウフマンの母(朝海ひかる)
次第に狂ってくる世界の中で、凛として生きている姿は美しかった。
ピアノとヴィオラの生演奏
BGMとして、効果音として、また劇中のレストランの楽師として、この二つの楽器の演奏者が舞台上手に常駐。
ヴァイオリンではなく、低い音のヴィオラだったことが戦争の重苦しさと合っていたように思えた。
ちょっとスリルミーを思い出させるなと思ってたら、ピアノの演奏者は朴勝哲さんでした。
カウフマン(成河)
誤解を恐れないで書くならば、彼の小ささと、声の高さが良かった。
少年時代の幸せな日に違和感がない。
その少年が、否応なく戦争に巻き込まれ、どんんどん変わっていく様は、痛々しくもあった。
少女(小此木まり
エリザにおけるトートダンサーのように、現実にいるような、いないような抽象的な存在の少女。戦争で犠牲になる子供たちの魂かな?
http://okepi.net/kangeki/667
  ↑
おけぴ観劇れぽ
http://blog.livedoor.jp/andyhouse777/archives/66183365.html
  ↑
ライターの阪清和さんの観劇レポ
写真も満載、熱い記事です!

2015.06.18

ラヴ・レターズ(長文)

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もうかなり前になっちゃいましたけど、、、
6月3日水曜日、パルコ劇場で「ラヴ・レターズ」を見てきました。

いつもの通りの長文&うろ覚えトークショーレポやってみます!

2007年の浦井君・いとうあいこさんバージョンから約8年。
劇場で時々青井先生をお見かけするたびに「ラヴ・レターズ、是非ぜひキャスィングして!」とお背中に念じてましたが、やっと叶った再演!
しかも、中島朋子さんとの共演なんて、嬉しすぎる!!

デスノートが終わったら次はトロイラスの初日か、、、って思ってたら突然の発表!
チケット取れて、行けただけでもラッキーというのに、俯いて本を読んでいる顔が下から覗けるっていうすんごいお席での観劇でした。
今年のチケット運は使い果たしたに違いない。。。。。

ラヴ・レターズは、1930年代後半~約50年間、アメリカ東海岸のある一定以上の階級(上流階級と言っていいと思う)にいる男女二人の手紙のやりとりのみで綴られている物語。

同じ故郷に生まれ、同じ様な階級の二人。
アンディは海軍から弁護士、政界に進出して上院議員にまで上り詰め、私生活も順調(問題がないわけではないみたいだけど)。
方やメリッサは両親の離婚、自身の結婚の失敗、芸術に救いを求めるもそれもうまくいかず、やがてアル中と転落の人生。

幼なじみの二人は、ついたり離れたりを繰り返しつつ互いに別の人と結婚し、最後は不倫関係になり、それもメリッサの自殺(文面で書かれてはいないけれども)という悲劇で終了する。

改めて筋だけ書いちゃうと、ホント身もふたもない感じですが。
実際に二人が会って会話するシーンは一切なく、二人の間で何かあったとしても、その後の言い訳とか、怒って返事をよこさないこととかでしか表現されないので、逆に想像の翼が広がって楽しい!

今年で日本上演25周年になる作品。延べ440組以上のカップルが上演しているそうですが、読み手によっても、受け手によっても、何通りものアンディとメリッサが生まれるところがこの作品が愛され、上演され続けている理由なんだろうなと思います。

舞台の上は、一組の椅子、真ん中に水差しと一組のグラスが置かれた机。
登場した二人の服装は、朋子さんが淡いブルーのふんわりした袖のブラウスと、同じ色のヒール、白いロング丈のフレアースカート。浦井君はダーク系のスーツで、左側に一本だけ白いラインが入ってるのが印象的でした。

前回のラヴ・レターズは、私のおぼろげな記憶では、子供(最初の登場は8歳!)から大人まで、声色を変えて演じてたと思うのですが。。。

今回は、「あれ?最初は子供だったよね?」と思うような普通の声でスタート。
でも、それも最初に思っただけで、後は物語、、、と言うか、彼らの人生を覗き見しているような感覚の2時間でした。

お二人とも、声が良いのはもちろん、相手が手紙を読んでいる間がいいの!
自分が読んでいるとき、というより、相手の手紙に対するリアクション。
一言一言に、怒ったり、笑ったり、不審に思ってたり、心配したり、つまらながっていたりが一目瞭然に出ていたのが全部見えました。

途中でアンディが学校での自慢話を長々と書いてきたとき、、、メリッサは足を組んで、いかにもつまらなそうに、机の上の水を飲んだの。
「役者が、朗読の間に水を飲む」じゃなくて、「手紙を読んでるメリッサが、お酒を飲んでる」って感じがして何だかドキドキしました。

「死に近づきつつある私たち」という一文に目を見張り、必死に心配してるアンディも良かった!

アンディは、やっぱり、本当はひどい男だと思う。
でも、何だかそれが許せちゃう。
・・・そんなところも含めてひどい男なのかも(笑)

青井先生曰く、

「スイートで、ゴージャスで、鈍感」

      ↑
トークショーの名言。会場爆笑。慌てて「アンディがですよ」と付け加えられてましたが(笑)

そしてメリッサはかわいくて、繊細。
彼女の斜に構えるところも、繊細だからゆえなんじゃないかと思った。

終幕は、アンディがメリッサの母親に宛てた、、、というよりメリッサに宛てた手紙。
途中まで茶化しながら合いの手を入れていたメリッサが、アンディの深い喪失感に触れて驚き、「耐えられない」、「ありがとう、アンディー」という声にめっちゃ泣きました。

始まる時は下手と上手から登場した二人。

でも最後は、浦井君が朋子さんに手を差し伸べ、びっくりした彼女がすぐ笑顔になって一緒に下手に帰って行ったのがとっても良かった!
なかなか素直になれなかった二人の、幸せの幻想みたい。
それも含めてまた泣けてしまった。。。

そして、この日はアフタートークまで!
完売の公演に後出しでアフタートークまで付けるってどういうつもりだろうと思ったけど、ラヴ・レターズの25周年のスタートに伴ってリセットするという想いがあったそうです。

25周年の最初の二人が、浦井君と朋子さんに決まったのが、震えるくらい嬉しかったと青井先生がおしゃってて、それを聞いてこちらも嬉しい!!

登壇者は、司会の女性(制作の方?)、青井先生、浦井君、朋子さん。

最初は、まだ夢の中にいるような顔をしていたお二人。
それぞれ溜息のように、「幸せでした~」とふわふわした感じ。
お互いが、お互いをスペクトして、朋子さんだから、浦井君だからこその幸せな時間だったと噛みしめるように言っていました。

司会の方の、
2時間演じてもらったすぐ後にトークって大丈夫ですかと両マネージャーにお伺いした時は、すぐに役から離れられるから大丈夫と言ってもらったんですが。。。大変ですよね・・・

って言葉に、徐々に戻りますって(笑)

袖に辿り着いたアンディはおばちゃん座りするくらいだったから、朗読をしたというより50年を生きてたんでしょう、とは青井先生。

稽古から本番までのお話が面白かった!
この朗読劇は、一度しか稽古してはいけないと明記されているのだそう。
でも、日本人が演じるということで、まず青井先生のレクチャーがあり、それから読んだのだとか。

レクチャー、いつもは6時間かかるのだそうです。それが二人の集中力と理解力で4時間半で済んだと青井先生。

でも、レクチャーは聞いてるだけなのに、おなかぺっこぺこ!←二人とも(笑)
4時間半終わって、さあ読んでと言われ、、、このレクチャーを全部踏まえるのか。。。と浦井君(笑)

そこから先の、本番まではそれぞれの違いが。
浦井君は、朋子さんの声を思い出しながら一人で何度も黙読。
朋子さんは、怖いし、読みたいんだけど我慢して我慢して一回だけ読んで、もう読まないってパタッと閉じる。

稽古の時は、浦井君、朋子さんのメリッサに翻弄されていたのだそう。
それが今回本番では大きく変わっていて

「王子様な浦井君や、王様の浦井君も知ってるけど、今回全然違って、、、、どこから来たの?」

と朋子さん

聞き方のかわいらしさもあって皆で笑ってると

「どこから来たのって、迷子?」

って返答で爆笑!!

声を作る予定はあったのですか?という質問にも、

「僕は計算できる役者じゃありません」

って事でした(笑)

青井先生も、子供の声を出した方がいいのかと役者から良く聞かれるのだそうですが、子供の声を出すのではなく、子供が書いているのを想像して欲しいと回答しているそうです。

他のカップルのを見たことがありますか?参考にされたりしますか?
という質問からの流れで、

「25年、450回近い本番と、稽古と全部見てるの僕だけ」

と本当に嬉しそうにおしゃっていた青井先生。
それぞれのカップルに毎回6時間のレクチャーを付けているのだろうし、本当にこの作品を大事にしているし、役者にも深い愛情を持ってるんだなぁと思いました。

ちなみに、お二人とも見たことはないそうで、青井先生も、他のカップル見なくていいよと。
他の方でも、自分がやる前に勉強のためにどなたかのを見たいというのはお断りして、それぞれのアンディとメリッサを作ってほしいとお願いしてるのだそうです。

http://tomoko0605.exblog.jp/24549830/

   ↑
朋子さんのブログ。
なんだか、ここに書かれてることが全てみたいな感じがします。

そうそう、朋子さんのブログ見てて思い出した!
パルコのハート(客席の背もたれが、40年の歳月でハート型に擦れていること)の話を開演前に聞いて、うるうるしちゃったそうです。浦井君。
後で無人の客席の写真見たら(朋子さんブログにそれも載ってます)愛に包まれてるって思えるかも!

 

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